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猫専門サービス -ウイルスチェック-

Cat specialized service -Virus check-

ウイルスチェック

Virus check

現在猫には、致死的な結果をもたらす可能性のある恐ろしい伝染病がいくつかあります。それらのうち、猫白血病ウイルス(FeLV)感染症、猫猫免疫不全ウイルス(FIV)感染症、猫伝染性腹膜炎(FIP)に関しては、感染の状態を判定する検査があります。猫の血液をほんの少しとって検査をすると、猫がこれらのウイルスに感染しているかどうかが分かります。

1ml程の血液で十分ですので貧血の心配はありません。またウイルス検査だけでなく血液検査によって健康状態を知ることも可能です。病院ではその猫にとって最適な方法を選びますので苦痛は最小限に抑えられます。むしろ言葉をしゃべらない猫の健康状態を確実に知るためには血液検査は欠かせないものです。

また、検査が陽性に出たからといってその猫がすぐ死ぬということではありません。そのほかいろいろな検査をして病気の状態を的確につかんでおけば、常に治療の面で先手を打つことができ、結果的に長生きさせることができると思われるからです。事実、対症療法を行うことによって多くの猫が苦しみから解放され、長期間生存しています。早くから診断結果を知っていて、十分注意しながら飼ったり、あるいは正しい対症療法を早めに行えばその猫の寿命が延びる確率が高いのです。ですから、少しでも寿命が延びるよう、少しでも苦痛が和らぐよう、そのような考えで検査をお勧めしています。

FeLV検査

この検査では血液中に実際にFeLVというウイルスがいるかどうかを調べます。陽性ということは、血中にウイルスが流れているという意味です。1回の検査で陽性の結果が出ても持続感染とは限らないので、1カ月待ってもう一度検査をしてください。この1カ月間は他の猫との接触を避けたほうがよいでしょう。そして2回目の検査で陰性と出たらもう治ったと考えます。すなわちFeLVに感染しても治ってしまう猫もたくさんいることを覚えておく必要があります。これは感染したときの猫の年齢と深い関係があります。生まれたてで感染するとほぼ100%が持続感染になり、発病しやすくほとんど死んでしまいます。ところが離乳期を過ぎてFeLVに感染した場合は約50%しか持続感染になりませんし、1歳以上の猫では10%しか持続感染になりません。

2回目の検査でFeLV陽性と出たとしても、陰性になる場合もあります。研究によると、4カ月ぐらいかかって陰転する場合もあるといわれていますので、最初の検査から4カ月たってもう一度検査を受けてください。ただし4カ月を過ぎても陽性ならば完全な陽性ですので、日頃の健康管理に気をつけて、少しでも異常が見られたらすぐに病院で診察をうけ、大事にならないよう早めに治療を受けましょう。持続感染でも、白血病を起こすのは持続感染の猫のうち僅か20%に過ぎません。むしろ多いのは免疫力が低下して他の病気にかかりやすくなったり、貧血を起こしたりすることです。
また、FeLV持続感染というのは病気の名前ではありません。猫の体内でウイルスが作られていて、そのウイルスが唾液の中に出てきている状態が長く続いているのです。ウイルスは猫の体内のいろいろな細胞の中で増殖し、このために様々な目には見えない障害が起こり始めています。また唾液の中のウイルスが他の猫にうつる可能性があります。ですから外に出て悪い病気を拾ってこないように、また他の猫にFeLVをうつさないように、家の中で生活させてください。また人間や犬への危険はありません。また定期的に血液検査をして、貧血や白血球の異常がないものはずっと長生きするといわれています。

 

FIV検査

猫固有のエイズウイルス、すなわちネコ猫免疫不全ウイルス(FIV)に感染しているかどうかの検査です。検査では特殊な方法でFIVに対する抗体を調べます。猫の血液の中に抗体がみつかれば(陽性)その猫はFIVに感染していると診断されます。人間の場合はヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染しているかどうかを判定するのが、いわゆるエイズ検査です。ですから対象とするウイルスが違うので、猫の血液を人間の検査センターに送っても検査はできませんし、動物の検査センターでは人間の検査はできません。

FIVに感染していること=エイズではないのです。発症していないものは無症状キャリアーと呼び、発症猫とは区別しています。実際に都会では外に出ている健康な猫の12%がFIV陽性なのです。発症がひどくなって、いわゆるエイズの基準を満たすもだけがエイズと診断されます。それでは現在健康な感染猫がこの先どうなるのかという問題ですが、分かっていることは、感染から何年もたってから病気が重くなるものが多いが、何も起こらない場合もあるということです。

FIP検査

FIPは猫のコロナウイルスであるFIPウイルスが原因です。猫伝染性腹膜炎(FIP:エフ・アイ・ピーと読みます)という名前がついていますが、病名の通り腹膜炎を起こすものが一番多いながらも、他の病気が起こることもあります。腹膜炎が起こると腹に水がたまり、腹部が膨らんでぶよぶよした感じになります(ウエットタイプ)。同じ様な病気が胸に起こると、胸膜炎となり、胸水が溜って肺が圧迫され、呼吸が苦しくなります。別の型では腹膜炎は起こらずに腎臓や肝臓にに硬いしこりができ機能障害が進行するものもあります(ドライタイプ)。発病した猫の治療は、本当に有効な方法がまだ見つかっていないので、症状を和らげる対症療法が主体となります。

多くの猫がこのウイルスに感染するのですが、実はウイルスに感染しただけでは発病しないのです。感染しても90%以上の猫はウイルスを自分の力で殺してしまい、いつの間にか感染は終わってしまうのです。それではなぜ一部の猫が発病するのかというと、多分ストレスその他のファクターが一緒になって発病するのだと考えられています。

このテストでは猫がFIPウイルスに感染したことがあるかどうかがわかります。猫がFIPウイルスに感染するとウイルスに対する免疫、すなわち抗体を作ります。テストではこの抗体を調べているのです。